歯ぎしりと逆流性食道炎との関係
逆流性食道炎は、胃酸が逆流して食道の炎症を起こし、胸やけや口の中が酸っぱい感じになるといった不快な症状を引き起こす消化器疾患です。中長期的に続くと食道がんや酸蝕症を合併することもあります。
歯ぎしりの治療というと、マウスピース(ナイトガード)の装着が一般的ですが、逆流性食道炎が原因の場合、
胃酸を抑える処置が必要です。
最近は、歯ぎしりをしている方で、逆流性食道炎の既往がある方、もしくは疑わしい方が多い印象を受けます。
胃酸によって、酸性に傾いた口の中を中和しようと、無意識に歯ぎしりをすることが最近の研究で分かってきました。
歯ぎしりには、唾液の分泌を促す作用があるんです。
普段、歯ぎしりをしない被検者に、睡眠中、食道内に酸を注入したところ、高い確率で歯ぎしりを誘発したそうです。
睡眠中の歯ぎしりが、ストレスを発散することで、胃潰瘍の予防に効果も発揮するそうです。
歯ぎしりも逆流性食道炎も主要因はストレスですから、この2つが併発しやすいのは当然かもしれません。
患者の生活習慣、全身状態を考慮に入れて対応するようにしております。
2022年02月22日 10:00